2016年04月01日

【看取り士日記より…25】〜温もりのある豊かさとは〜

【看取り士日記より…25】
  〜温もりのある豊かさとは〜

柴田さん写真-顔写真-4.jpg

日本看取り士会  会長
柴田久美子さん

 3月初旬、長野は冷たい雪だった。
 長野は私にとって思い出深い場所。今から15年前、『畳の上で死にたい』というテレビ番組で、幸(高)齢者様が寝たきりで独居でありながら、ヘルパーさんの訪問だけで暮らされている映像が放映されていた。

 私はこの映像に魅せられて長野に出向き、テレビに映っていらした男性にお会いした。
 「本当にお一人で大丈夫ですか」と、手を握りながら聞く私の言葉に「最期まで、たとえ雪でヘルパーさんが来られなくなったとしても、私はここで暮らしたい」そう力強くおっしゃったのが心に残る。

 今回の講演は大町市の地域包括支援センターからのご依頼。2025年、この国は団塊世代の高齢化が進み、また医療費削減から看取りの場が自宅へとシフトして行く。その中心となるのが地域包括支援センター。
 控え室からお手洗いに行くと、80代の女性が私を見つけ、声をかけられた。
 「一人暮らしでも、私はずっと我が家で暮らしたいです」
 そのお姿を今は亡き母に重ねた私は、思わずその女性を抱きしめる。初対面にもかかわらず、その女性はその場で大粒の涙を流された。
 雪の中でのお一人暮らしはどんなにか不安だろう。この女性との出会いは私の心に火をつける。懸命に生き、最期、自分の思いがかなう社会。そんな社会を創りたい――そう私は壇上で皆様にお話しをさせていただいた。

 講演後、控室で担当の課長さんが私に向かって熱く語ってくださる。
 「柴田さん、僕は看取る者の安心を形にするのが役割と思い、その中で医療と福祉の連携を訴え続けてきました。
 今、改めて『看取り士』の役割を広めていきたいと思います」
 人生最期の一番大事な時、わがままで我慢をしなくても、それを支える人たちがいること。それが本物の豊かさだと女性の震える声が教えてくださった。
 声をかけてくださった幸齢者様の勇気と、皆様とのご縁に感謝  合掌

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【関東地区の看取り士養成講座】
◇4/17(日)〜4/22(金)
      関東地区研修所(東京都内)
◇5/20(金)〜5/27(金)
   養成講座カナダツアー(柴田久美子)

【第3回 日本の看取りを考える全国大会】
8月14日(日曜日) 14:00〜17:00
新宿区立角筈区民ホール入場料:2000円
【問い合わせ先⇒なごみの里】
TEL/FAX 086-728-5772

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posted by たまゆら at 08:00| Comment(0) | 介護日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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